裏スキ、裏押し
いつも投稿をご覧の皆様
そして研ぎ依頼していただいた方々
感謝です
いつもありがとうございます
今回の包丁達は出刃包丁と小出刃、そして柳刃包丁の3本。

ステンレス系の小出刃と柳刃は
小さな刃こぼれと穴空き腐蝕、形の変化が少々。
鋼の出刃包丁は錆び、腐蝕による穴空き、そして、刃こぼれ。

保管してる間に錆びによる腐蝕が進行していたようです。
とても多い事例ですね
そして今回の出刃包丁は裏面のサビと腐蝕も進んでいました。

さてここで今回 裏面のサビ腐蝕に伴って
和包丁の片刃包丁についてですが
裏面が結構大事でございまして
ちょっと裏面について説明したいと思います。
片刃包丁は基本表(おもて)面を研いで刃を出すのですが
裏面は表面に対してあまり研ぎません。
表面9に対して裏面1くらい!?
いやもっと少ない割合かもしれませんね。
そのくらい裏面は研ぎません。
理由として
片刃包丁の裏面には
裏スキ と
いって よく考えられた
とても緩やかな内くぼみの面の作りをしているのです。
(裏スキがなく真っ直ぐな面をしているものもあります。)
この裏スキ構造により食材への包丁の入りの良さや食材が刃にくっついたりするのを防ぐ役目があり
とても使いやすさを向上させています。
※裏スキの付き方で鍛冶職人さんの丁寧さもわかったりします。
さてこの裏面ですが 裏押し と言う研ぎ方があります。
砥石に裏面をピッタリくっつけて研ぐ研ぎ方で刃を出す方法があります。
※だだこの作業は余りやると裏スキがすり減っていき無くなっていきます。
なのでやり過ぎてはいけません。
ではどのくらい研げばいいか?
ですが
ピッタリくっつけて研ぐことで
裏スキ構造により内くぼみになっている
裏面の
刃先部分が砥石にくっつき刃先付近だけ平らな面になるように研ぎます。
(刃先、刃がついてる所ね
その刃先が先からアゴまでにかけてから内向け、峰側に向けてに1ミリ幅くらいでも平らになっていれば十分です。やりすぎては行けません)
この裏押し面を出してからは余り研いでは行けません。
表面を研ぎ仕上げる時に裏押しも少しするとった感じになります。
(バリをとって整えます。)
使っていき表面を研いでいくことで刃が減ってきて裏押し面が無くなってくるとそれに合わせて裏押しは少しずつ出すことが必要です。
裏スキを殺さないように裏押しは少なめに出すことが理想です。
と裏スキ、裏押しに、ついては説明は以上となります。
では本題に

今回の出刃包丁は裏面のサビ腐蝕が進行しているのですが
説明した通り裏面はあまり研ぐことが出来ません。
(※裏スキを殺しても構わないならある程度研ぐことはできます)
表面を研いで新しい刃を出したとしても!
刃先とは
表面と裏面、この2面の接点が刃先になるのであまり研げない面の裏面がサビるのは問題になるのです。
表面を研いでも裏面から錆び面が出てくるので研いでも研いでも刃こぼれや錆びが刃先に出てきてしまうことになるのです。
だから余り研げない裏面はとくに錆びさせたくない場所なんです。
皆さんも裏面にはとくにご注意下さいね

今回の依頼品はまさにその状態でして
こうなってしまった場合は
綺麗に研げません。
そこで裏面の研ぎ方を裏押し研ぎ
から 両刃研ぎの研ぎ方に変えます。
裏面も刃を立てて角度つけた研ぎを行います。
錆び腐蝕は ひょう面から出てきますから裏面の刃先部分を斜めに研ぐことで錆びが浸透していない部分まで研ぎ
表面と裏面の錆びがないところで刃付けするわけです。
それにより錆び、腐蝕の具合に合わせて対処します。
気になるのは使い勝手が変わってしまわないか?
と思う方もいらっしゃるかもしれません。
基本 包丁自体が片刃構造ですので刃先を両刃研ぎしてもそんなに使い勝手が悪くなったりはしません。
人によっては使い安く感じる人もいるかもしれません。
鋭角さで言えばどうしても少し落ちますが
綺麗に研ぐことで鋭利な刃先は出るのでそちらもさほど影響はしないかと思います。
良い点もあって両刃研ぎをすることで刃先の頑丈さは上がります。
出刃包丁は固い骨に当たることも多いですが欠けたりしにくくなりますね
ですので錆びがなくても両刃研ぎをしている方もいらっしゃいます。
ただ片刃としての研ぎ方はできなくなりますので
ご自身で普段お研ぎするご依頼者さまにはそのままでは綺麗に刃が付かない事、研ぎ方が変わる事を、お話ししてから作業することが多いです。
今回はその形に変更しての研ぎを行いました。

両刃研ぎに変えた裏面
ステンレスの方は形修正を行いながら刃こぼれと刃先付近にあった腐蝕穴も
研ぎ出して刃付けしました。


ステンレス包丁は錆びにくいですが
錆びます。
そしてステンレス包丁は茶色い錆びというよりは部分部分で小さな腐蝕穴が空きます!
刃先付近によく出ますのでそのまま刃こぼれに繋がります。
ですのでステンレス包丁も自然乾燥ではなく使って後は洗ってから乾拭きをしてしまうことをオススメいたします。

切れ味も長持ちしますね。
そして研ぎ依頼していただいた方々
感謝です
今回の包丁達は出刃包丁と小出刃、そして柳刃包丁の3本。

ステンレス系の小出刃と柳刃は
小さな刃こぼれと穴空き腐蝕、形の変化が少々。
鋼の出刃包丁は錆び、腐蝕による穴空き、そして、刃こぼれ。

保管してる間に錆びによる腐蝕が進行していたようです。
とても多い事例ですね
そして今回の出刃包丁は裏面のサビと腐蝕も進んでいました。

さてここで今回 裏面のサビ腐蝕に伴って
和包丁の片刃包丁についてですが
裏面が結構大事でございまして
ちょっと裏面について説明したいと思います。
片刃包丁は基本表(おもて)面を研いで刃を出すのですが
裏面は表面に対してあまり研ぎません。
表面9に対して裏面1くらい!?
いやもっと少ない割合かもしれませんね。
そのくらい裏面は研ぎません。
理由として
片刃包丁の裏面には
裏スキ と
いって よく考えられた
とても緩やかな内くぼみの面の作りをしているのです。
(裏スキがなく真っ直ぐな面をしているものもあります。)
この裏スキ構造により食材への包丁の入りの良さや食材が刃にくっついたりするのを防ぐ役目があり
とても使いやすさを向上させています。
※裏スキの付き方で鍛冶職人さんの丁寧さもわかったりします。
さてこの裏面ですが 裏押し と言う研ぎ方があります。
砥石に裏面をピッタリくっつけて研ぐ研ぎ方で刃を出す方法があります。
※だだこの作業は余りやると裏スキがすり減っていき無くなっていきます。
なのでやり過ぎてはいけません。
ではどのくらい研げばいいか?
ですが
ピッタリくっつけて研ぐことで
裏スキ構造により内くぼみになっている
裏面の
刃先部分が砥石にくっつき刃先付近だけ平らな面になるように研ぎます。
(刃先、刃がついてる所ね
その刃先が先からアゴまでにかけてから内向け、峰側に向けてに1ミリ幅くらいでも平らになっていれば十分です。やりすぎては行けません)
この裏押し面を出してからは余り研いでは行けません。
表面を研ぎ仕上げる時に裏押しも少しするとった感じになります。
(バリをとって整えます。)
使っていき表面を研いでいくことで刃が減ってきて裏押し面が無くなってくるとそれに合わせて裏押しは少しずつ出すことが必要です。
裏スキを殺さないように裏押しは少なめに出すことが理想です。
と裏スキ、裏押しに、ついては説明は以上となります。
では本題に
今回の出刃包丁は裏面のサビ腐蝕が進行しているのですが
説明した通り裏面はあまり研ぐことが出来ません。
(※裏スキを殺しても構わないならある程度研ぐことはできます)
表面を研いで新しい刃を出したとしても!
刃先とは
表面と裏面、この2面の接点が刃先になるのであまり研げない面の裏面がサビるのは問題になるのです。
表面を研いでも裏面から錆び面が出てくるので研いでも研いでも刃こぼれや錆びが刃先に出てきてしまうことになるのです。
だから余り研げない裏面はとくに錆びさせたくない場所なんです。
皆さんも裏面にはとくにご注意下さいね
今回の依頼品はまさにその状態でして
こうなってしまった場合は
綺麗に研げません。
そこで裏面の研ぎ方を裏押し研ぎ
から 両刃研ぎの研ぎ方に変えます。
裏面も刃を立てて角度つけた研ぎを行います。
錆び腐蝕は ひょう面から出てきますから裏面の刃先部分を斜めに研ぐことで錆びが浸透していない部分まで研ぎ
表面と裏面の錆びがないところで刃付けするわけです。
それにより錆び、腐蝕の具合に合わせて対処します。
気になるのは使い勝手が変わってしまわないか?
と思う方もいらっしゃるかもしれません。
基本 包丁自体が片刃構造ですので刃先を両刃研ぎしてもそんなに使い勝手が悪くなったりはしません。
人によっては使い安く感じる人もいるかもしれません。
鋭角さで言えばどうしても少し落ちますが
綺麗に研ぐことで鋭利な刃先は出るのでそちらもさほど影響はしないかと思います。
良い点もあって両刃研ぎをすることで刃先の頑丈さは上がります。
出刃包丁は固い骨に当たることも多いですが欠けたりしにくくなりますね
ですので錆びがなくても両刃研ぎをしている方もいらっしゃいます。
ただ片刃としての研ぎ方はできなくなりますので
ご自身で普段お研ぎするご依頼者さまにはそのままでは綺麗に刃が付かない事、研ぎ方が変わる事を、お話ししてから作業することが多いです。
今回はその形に変更しての研ぎを行いました。

両刃研ぎに変えた裏面
ステンレスの方は形修正を行いながら刃こぼれと刃先付近にあった腐蝕穴も
研ぎ出して刃付けしました。


ステンレス包丁は錆びにくいですが
錆びます。
そしてステンレス包丁は茶色い錆びというよりは部分部分で小さな腐蝕穴が空きます!
刃先付近によく出ますのでそのまま刃こぼれに繋がります。
ですのでステンレス包丁も自然乾燥ではなく使って後は洗ってから乾拭きをしてしまうことをオススメいたします。
切れ味も長持ちしますね。